たからもの

自然
道場の看板ならぬ書額

道場

現実に道場という建物の中に入ったのは初めてでした。

正面の書額にちょっと圧倒されました。

古くは集落の個人の家に寺院の役割を持たせ、

門徒の村人が集って仏事をしたのが道場といわれます。

浄土真宗盛んな北陸だからこその空間で、

先ずは大きな仏壇に象徴され、各家であれば財力の見せどころでもあったようです。

個人宅の道場から、やがて共同で管理する独立した道場建物になり、

白山麓の各集落には今もいくつかの道場が伝え継がれています。

その一つに上木滑の道場があり、

中は外陣・内陣仕立ての立派な御堂で、欄間彫刻は集落の手巧者が腕を振るったもの。

聞くと田島区長の父君作。

下木滑の道場は小松の勧帰寺を本寺とし、

大きな法要には住職も足を運ばれるそうです。

素朴な村人たちの心の拠り所として歴史を重ね、

今も活きている道場の魅力は、まだまだいっぱいありそうで楽しみです。